病理診断科の担う業務と役割とは

患者の細胞や組織を観察することで、どのような病気がそこに潜んでいるのかを判断するのが「病理診断」と呼ばれる手法です。
病理診断科とは、それを専門的に行なっている診療科目のことであり、外科医師などが適切な治療を行うために必要不可欠な分野でもあります。

また、この病理診断科は広告を出すことが許された標榜科名の一つ。
それでもまだあまり一般の人には馴染みの薄い診療科目であるのが現実。
実際にこれを標榜している医療施設は非常に限定的で、業界では一つの問題や課題として取り上げられることもあるほどです。

病気の有無だけではなく、病理診断科には、その病気がどの程度進行しているのかなどの判断も委ねられます。
患者の細胞や組織を顕微鏡で観察し判断することが主な業務となりますが、実際に臓器を観察することで判断することもあり、外科医などとの連携も重要になってくるでしょう。

診断のみならず研究を行うことも診断病理医には求められます。
実際に研究機関(大学の病理学教室など)と一体で運営されているところも少なくなく、病理学に関連した広い業務を任されることになると認識しておく必要があるでしょう。

病理診断科とは別にそのような機関が設けられていたとしても、それぞれに属する医師は同じであることが多いのです。

こうした診断や研究を通し、患者に対して正確な診断を行うことが、病理診断科としての最大の役割となります。

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  診断病理医に求められる責任

病理診断科に属する医師の診断次第で、治療方針が変わることも珍しくはありません。
もし外科医などのみで正確な診断ができるのであれば、そもそも病理診断科など必要なく、外科医などもわざわざ病理医に診断を依頼することもないでしょう。

病理診断科が存在している医療機関は、それだけでも格が上がると言われています。
この点を見ても、いかにこの診療科目が重要な存在であるのかがわかるのではないでしょうか。

それだけに重い責任も担うことになります。
実際に、病理医による診断で問題が発見されなかったが、その後がんであることが発覚したケースは少なくなく、つまり見落としていた可能性が高い事例も報告されているのです。

がんの発見が遅れたことにより命を落とした人も当然おり、それだけに、この専門の医師には重い責任が求められると認識しておかなければいけません。

患者は病理医のセカンドオピニオンを受けることも可能です。
ただ、一つ問題となるのは、実際に患者と接するのはほとんどの場合、外科医に限られるという点。

セカンドオピニオンを受けた患者も病理医に直接診断結果を聞くことができないため、患者としてはここに不安を抱えることも少なくないようです。

多くの病理診断科にはこのような課題もありますが、それだけにやりがいもあります。
転職する先としては申し分ないほど、医師としての使命を感じられるでしょう。