病理医への転職~勤務先の施設や機関~

病理医の場合、内科や整形外科、精神科などのように自らクリニックを開業するパターンはほとんどありません。
独立できない分野というわけではないものの、この点は他の診療科目の医師とは少々異なる点でしょう。
では、病理医の勤務先はどこになるのでしょうか。

当然ですが、①大学病院の病理診断科、これが一つの選択肢となります。
多くの病理医が、まずはこの大学病院の病理診断科で働き、知識やスキルを磨くことになるでしょう。
一般総合病院に勤めるという選択肢も出てきます。

病理医の専門医を目指す場合には、日本病理学会が認定した施設で専門研修を受けなければいけませんが、その中には大学病院以外にも一般総合病院も含まれているため、そこで研修を受けたり臨床を経験するなどし腕を磨くことも可能です。

そして、②大学の病理学教室で研究活動に勤しむという選択肢もあります。
大学の病理学教室では教育や研究活動以外にも、その大学病院の患者の病理診断も行うケースが多く、医師は実際に病院の病理部と両方に属すのが一般的です。
運営も一体化され、情報などが共有されているのです。

大学病院での臨床による結果や成果、課題などを教室で分析・研究し、より正確な病理診断へと繋げていると考えておくといいでしょう。
病理医の募集や転職先を探す時は、医師転職ドットコムなどのメジャーな求人サイトを使うのがお勧めです。

  病理医不足の現状も知っておきましょう

病理医が常に在籍している病院は、さほど多くはありません。
むしろ、常勤の病理医がいる病院は非常に少なく、他の診療科目の医師と同様に、病理医不足が深刻化してきています。

日本人が亡くなる原因として最も多いがん。
このがんも病理診断によって、その種類や程度が判断されます。
つまり、医療の現場にとってのみならず患者にとっても病理医不足は非常に懸念される事態なのです。

病理医の数を増やそうとさまざまな対策が練られてはいるものの、他の診療科目と比較するとマイナーであることや、独立しても自らのクリニックを持つことが難しいこと、特段待遇が良いというわけではないという現状から、特に若い医師からは敬遠される存在となってしまっています。

また、地域的な偏在の問題もあり、都市部と地方では病理医の不足状態に差があるのが現状。
この偏在問題の解消も急がなければなりません。

もし病理医に興味を持ち転職することを決意したのであれば、勤務先の選択と同時に病理医不足の現状、地域ごとの偏在の問題も考慮した上で働き先などを選んでみてはどうでしょうか。
それが社会貢献へと繋がり、病理医の抱える問題を解消することにもつながるはずです。